合同市政報告会の価値(囚人のジレンマ)

2023/08/30

4月の選挙を終え、東淀川区では私を含め3人の市議が維新の会から誕生しました。

直後の5月から、毎月、3人合同での市政報告会を開催しています。
本日8月の報告会を行いまして、これが4回目となります。

 

私が把握する限りでは、単独で毎月報告会をされる方はいらっしゃると思いますが、同じ選挙区のある種のライバルでもある議員同士が一緒に報告会を重ねるのは、珍しいと理解します。

ますもとさおり議員も、岩池きよ議員も、この合同市政報告会を快く応じて貰え、このユニークな合同市政報告会がスタートしています。

 

大阪市議会議員選挙は中選挙区になり、東淀川区は定数5議席に対して維新から3名が立候補しました。4年後の選挙では定数4になりますが、引続き3名の立候補になると思っています。

 

この中選挙区では、党の看板による支持票を、いかに同じ党の候補者間でうまく分け合うかが大切になってきますが、経済学のゲーム理論で言うところの「囚人のジレンマ」と同じ、悩ましい難しさに直面します。

 

うまく3等分できれば3人とも当確が見込める

けれども、維新に投票頂ける方の9割は直接お会いしたりできない(ましてや党員でもない)方々ですので、うまく3等分になるか分からない不安があります。

 

落ちるのは誰でも避けたい。

他の候補者に迷惑をかけたいわけではないものの、自分の票を積んでいかないと不安がぬぐえない。

 

その結果、“私をお願いします” “私をお願いします”の活動となってしまい、最終的に大きな得票の歪みが生まれ、3人全員が当選できない。

無事当選できたメンバーも、(そんなつもりではなかったものの)足並みを揃えられなかった責任を感じることに。

 

 

囚人のジレンマとは、各自が自分にとって一番良いように動くと最終的に全員が損をする、というたとえ話です。

 

悪さをして捕まった犯罪者2人が、別々の部屋で尋問を受ける。
警察は、口の堅い二人の容疑者に自白をさせるべく、罠を仕掛けます。

2人とも自白した場合には共に懲役5年
2人とも自白しなければ共に懲役2年
一方が自白して他方が自白しなかった場合には、自白した方が情状酌量により無罪となるが、自白しなかった方は懲役30年

相手を信じて我慢して自白せず懲役2年が理想だけれど、
自分だけ自白したら無罪になれる。し、自分が我慢してしまい相手が自白したら自分だけ30年なんて耐えられない。

自分だけを主語にするなら、自白の1択です。
最高で無罪、最悪でも5年です。

でも自白しないで我慢すると
最高でも2年、最悪で30年です。

結果、それぞれが自分の最適を追求することで、二人とも自白し、二人とも懲役5年。
二人とも自白しない場合(2年)よりも、全体としては悪い結果になる。

という話です。

 

 

我々の選挙にも同じだと感じます。

 

足並みを揃えたら全員当選で自分も他者も党も100点で300点満点

自分だけ自分だけと頑張ってしまったら、自分は当選でも他者は落選、党も不満足で100点どまりです。

 

まさに囚人のジレンマだなあと感じています。

 

とはいえ、そんな、みんなで仲間同士しっかり足並み揃えて選挙して、全員しっかり当選できるならそれが良いに決まっています。

 

みんなそれは分かっているんです。

 

それでも選挙という生き死にを分ける戦いに入ると不安が消えない。
怖さが理性を凌駕します。

 

だからこそ、ならばこそ、選挙の直前になって「足並み揃えよう」とゆっていては遅いと思っています。

 

4年後の選挙に向けて、今から、合同で活動していく、チームで動いていく、ということが大切だと。

 

ですので、我々東淀川維新チームでは、毎月の合同市政報告会に大きな価値を感じています。

 

最初は進め方なども手探りで不安も色々あった合同市政報告会ですが、こうして回を重ねられていることを心から嬉しく感じています。

 

毎月22日に開催予定です。

どうか皆さん、東淀川以外の方でもお気軽にご参加可能ですので、是非お越しください。

 

これからもチーム一丸、市政区政の発展に向けしっかりと頑張って参りますので、宜しくお願い致します。